AKAZA DENTAL CLINIC (千葉市美浜区/海浜幕張駅)
野村 知史 副院長の独自取材記事
ダークブラウンとディープブルーのスタイリッシュな内装が印象的な「AKAZA DENTAL CLINIC」。海浜幕張駅南口を出てすぐ、商業ビルの5階にある歯科医院だ。この場所に開業してから20年余り、一般歯科・小児歯科・予防歯科・審美歯科など包括的な歯科診療を提供し続けてきた同院。現在は赤座宏之院長と野村知史副院長が診療にあたり、歯科衛生士たちとともに患者の歯を守っている。また、2026年10月には体制変更を予定しており、その後は野村副院長がメインで診療を行っていく予定だ。勉強熱心で優しい野村副院長に、これまでの経歴や診療の際に心がけていることなどを聞いた。
大学病院での経験を駅前のクリニックで生かす
野村副院長のこれまでのご経歴と、こちらに入職された経緯をお聞かせください。
大学卒業後は東京歯科大学で臨床研修を受け、その後は保存修復科で研鑽を積んできました。ですので、虫歯治療やセラミック治療が得意です。大学に在籍しながら町のクリニックでも広く歯科診療に携わっていたのですが、その中で赤座院長の妹さんと同じ職場だったのが、当院に入職するきっかけとなりました。妹さんは歯科衛生士をされていて、ある時、赤座院長が歯科医師を探していると聞いたのです。紹介されて院長にお会いし、柔軟な診療方針や患者さんと向き合う姿勢に共感したため入職を決めました。時期こそ重なっていないものの、日本大学松戸歯学部で軽音楽部に所属していたという偶然の共通点もあったんですよ。
赤座院長はインフォームドコンセントを重視されていますが、野村副院長はいかがでしょうか?
私も赤座院長と同じく、診療の際には時間をかけて、患者さんの要望や考えを伺っています。当院の患者さんは、歯への意識が高い方が多いんです。ご自身で調べてから来院されることも多く、「こんな症状なのだろう」「こんな治療をしたい」など、いろいろ考えながらいらっしゃいますが、患者さんの考えとこちらの考えとの行き違いがあってはいけません。じっくりとお話を聞いた上で、その症状に適した治療法を提案しています。また説明用のスライドを使いながら、言葉だけではなく「見えるかたち」での説明も取り入れています。見て理解することが、ご自身の歯に興味を持つきっかけになればうれしいですね。治療のイメージやゴールを患者さんとしっかり共有できるよう心がけています。
患者目線も大切にされているのですね。
患者さんは痛みやお悩みがあって来院されるのですから、不安や疑問は解消して差し上げたいと思っています。そのため、スライドを使ってわかりやすい説明を心がけていますし、当院で難しい治療は大学病院につなげるなどの道案内もします。私は歯科医師をしていた親戚から「困っている人を助けられる、やりがいのある職業だ」と聞いて歯科医師をめざしました。例えば、とても良い治療や材料があったとしても、それが患者さんの考えにそぐわないものだった場合、押しつけてしまっては「助ける」ことにはなりませんよね。特に町のクリニックでは、症状の程度も治療に求めることも多様ですから、一人ひとりの気持ちに寄り添うことが大切です。大学病院や複数のクリニックで広く歯科診療に携わってきた経験が、そのような多様な悩みへの対応に役立つのではないかと思っています。
「たかが虫歯」と軽視せず、口腔環境のコントロールを
保存修復に携わる中で、日頃気になっていることなどありますか?
虫歯治療を軽く考えている方が多いように感じます。ほとんどの方が経験するありふれた病気ですから「たかが虫歯」と思うかもしれませんが、それは実は大きな間違いです。虫歯は一度なってしまったら自然に治ることはありません。また、削って詰め物をすることはできますが、天然歯そのものが復活するわけではないのです。また、虫歯の発生箇所や進行度合いによっては治療がとても困難になりますし、抜歯を選ばざるを得ないことさえあります。なので、そもそも虫歯にならないための「予防」がとても重要だということと、もし虫歯になってしまったら進行を防ぐためにも早期治療が大切だということを、多くの方にご理解いただきたいです。
虫歯の予防や早期治療につなげるために、患者にできることは何でしょうか?
まず虫歯ができる要素として大きく4つあり、虫歯をつくる細菌、その餌となる糖分、歯の質によるなりやすさ・なりにくさ、そして時間です。この4つが重ならないようにするのが理想なのですが、意外と見落とされがちなのが「時間」かもしれません。例えば、甘い飲み物を時間をかけて飲んだり、ずっと飴をなめていたり、ダラダラとおやつを食べてしまったり。お口の中に細菌の餌が長時間残っている状態で、歯磨きもせずにそのままでいれば、必然的に虫歯のリスクが上がってしまいます。「食べたら歯磨き」でお口の中をリセットすることが大事なんです。ご自宅では4つの虫歯要因を意識しながら歯磨きを頑張っていただき、定期的に歯科医院でのメンテナンスを受けてください。専用の機器やプロの技術でしっかりと汚れを落とし、必要に応じてフッ素ケアも行っています。
フッ素ケアは大人にも有用なのですか?
もちろんです。「フッ素ケア=子ども」というイメージが強いのですが、虫歯を予防するために、大人の方にもぜひ活用してほしいですね。一般的に「フッ素」と呼ばれている「フッ化物」は、虫歯の原因菌を抑制する、再石灰化を促進する、エナメル質の構成成分である結晶を酸に強い結晶に変えて歯を強化するといった働きが見込めます。加齢に伴ってできやすくなる虫歯や、強い噛みしめによって傷んだ部分から虫歯へと発展してしまうトラブルの予防目的に使っていただくこともお勧めです。当院ではフッ化物歯面塗布をイオン導入法を用いて行っています。これは高濃度のフッ素を電気分解によってイオン化してマイナス極性を持たせ、同時に歯にプラス極性を持たせて、プラスとマイナスの引き合う力を利用して、フッ素を歯に取り込ませていくことをめざすもの。このイオン導入法によって多くのフッ素を効率的に取り込むことが期待できます。
些細な変化にも気づけるのは、かかりつけ医の良さ
歯を噛みしめている人は多いのですか?
ストレス社会という世相もあってか、必要以上に力が入っている方がとても多いです。力を抜いていつでもリラックスできればよいのですが、なかなか難しいことですね。食いしばりを防ぐために、ご自身でできる対処法をお伝えします。日頃スマートフォンやテレビを見ながら休んでいる時に、舌の位置が上下どちらにあるかを意識してみてください。実は舌が下の前歯の裏に潜り込んでしまうと、食いしばりにつながってしまうので、舌が上顎の前歯の裏側付近にあるかを確認してみてください。それでも顎や歯に力がかかっていると感じたら、我慢せずにいらしてください。マウスピースでの保護や、噛む筋肉のマッサージなど、当院では多角的なアプローチをご用意しています。
やはり現代ではストレスを感じている人が多いのですね。
もしかしたら歯科医院に通うこと自体がストレスになっている方もいらっしゃるかもしれません。「楽しみな場所」になるのは難しいとしても、できるだけストレスなくお過ごしいただけるよう、当院ではアロマやBGMなどさまざまな工夫を取り入れています。また診療室はすべて個室ですから、気兼ねなくどんなことでもお話しください。
お忙しい日々の中、先生はどのようにリフレッシュされていますか?
気分転換や体力づくりのために、休日はボクシングジムで汗を流しています。あと、バンド活動も長いこと続けています。担当はドラムです。ライブ出演のお誘いをいただくこともあるんですよ。たまに休みを活用して、東南アジアに旅行に行くこともあります。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
食べることは一生涯の行為です。いつまでもご自分の歯で食べられれば理想ですし、もし歯を失ってしまっても、良い提案ができるクリニックでありたいと思います。ちょっとした変化にも気づけるのはかかりつけ医だからこそできること。患者さんが健康的に年齢を重ねられるよう、歯科医療を通じてサポートしていきたいですね。