新海 正碁 院長の独自取材記事
アイル歯科クリニック
(横浜市青葉区/青葉台駅)
最終更新日:2026/09/07
青葉台駅から徒歩2分の場所にある「アイル歯科クリニック」。2010年に青葉区の住宅地で開業し、2023年に現在地へ移転。一般歯科を中心に予防歯科、小児歯科、矯正歯科、口腔外科、インプラント治療、審美歯科など幅広く診療している。院長の新海正碁先生は、マイクロスコープを用いた精密治療のスペシャリスト。オペ室を含む5台のユニットに対して、4台のマイクロスコープを備え、精密で専門性の高い治療やケアの提供に役立てている。さらに、理学療法士と連携した姿勢・動作分析も導入し、全身状態にも目を向けた包括的な歯科医療に力を注ぐ。「歯科医療を通じて、患者さんが健康で豊かな人生を送れるようサポートしていきたいと思っています」と話す新海院長に、診療にかける思いや同クリニックの特色について語ってもらった。
(取材日2026年6月26日)
精密治療と理学療法士との連携で全身の健康を支える
まずは御院の特徴を教えてください。

当院は2010年に青葉区の住宅地で開業し、2023年に青葉台駅前へ移転しました。患者さんは成人の方が中心で、痛みなどの応急処置を求めて受診される方は少なく、ホームページをご覧になって「健康な歯を長く維持したい」と考えて来院される方が目立ちます。診療としては、一般歯科をはじめ予防歯科や矯正歯科、口腔外科、インプラント治療、審美歯科など歯科全般に対応し、オペ室も備えて専門的な治療を行っています。当院の大きな特徴は、最大約20倍まで視野を拡大できるマイクロスコープを活用した精密治療です。マイクロスコープは、一般的には歯の内部にある歯髄を治療する「根管治療」で使われることが多いのですが、当院では根管治療だけでなく、虫歯や歯周病、補綴治療、インプラント治療、審美歯科、予防歯科と幅広く活用しています。
マイクロスコープを活用する理由を教えてください。
最大の理由は、肉眼では見えない部分まで確認しながら治療できるからです。これまでは経験や勘に頼らざるを得なかった処置も、患部を拡大して視認できることで、精度を追求した治療が可能になります。小さな虫歯や歯石の取り残しを防ぐことにつながる他、虫歯に感染した部分だけを削ることができるため、健康な歯を守ることにつながります。また、インプラント治療を含む外科処置を行う場合、従来なら歯肉を大きく切開していたところを、マイクロスコープ下では必要最小限の切開で処置できるため、体への負担を減らし、術後の痛みの軽減や早期回復が期待できます。当院では4台のマイクロスコープを導入し、うち1台はメンテナンス専用として歯科衛生士が使用しています。当院がめざす精密治療を実現する上で、マイクロスコープは必要不可欠だと考えています。
院長以外の歯科医師や歯科衛生士もマイクロスコープを活用されるのですね。

はい。マイクロスコープを使いこなすには専門的な技術の習得と努力を要するため、日本ではまだ十分に普及しているとは言えない状況だと思います。一方、当院では「マイクロスコープを使えるのが当たり前」という環境づくりを大切にしており、若い歯科医師たちも精密治療の技術を日々磨いています。歯科衛生士も専門知識と技術を習得し、メンテナンスや予防ケアでマイクロスコープを活用しています。診療後も模型を使って練習を重ねるなど、スタッフは皆勉強熱心です。「もっと技術を高め、患者さんに喜んでもらいたい」という思いが、日々の研鑽の原動力になっているようですね。歯科助手もトリートメントコーディネーターなどの役割を担いながら診療を支えてくれており、「患者さんにより良い治療を届けたい」という思いを共有するスタッフとともに、日々診療に取り組んでいます。
理学療法士による姿勢・動作分析を実施
理学療法を取り入れた診療を行っているそうですね。

はい。歯学部では主に「首から上」の診療について学びますが、実際に歯科医師となって診療を重ねる中で、口腔は全身と密接につながっていることを実感しました。例えば、猫背やストレートネックなど姿勢の乱れが続くと、胸が圧迫されて呼吸が浅くなり、口呼吸になりやすいとされています。さらに口呼吸が習慣化すると、舌の位置が下がって歯並びや噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。逆に、噛み合わせの乱れが顎位や姿勢のバランスを崩すことも。噛み合わせが崩れた患者さんでは、姿勢や体の使い方を改善しないまま治療すると顎位が再びずれ、再治療が必要になることもあり得ます。そこで当院では、全身の疾病予防だけでなく、口腔内の再治療を防ぐためにも、まず全身の姿勢バランスを整えることが重要と考え、2025年から理学療法士による姿勢・動作分析を取り入れています。
姿勢・動作分析の内容を教えてください。
理学療法士が全身の姿勢を前面・側面・後面から撮影し、立位と座位で評価する他、片足立ちや足踏みなどの動作も確認して、体のバランスの取り方や動作の癖を分析します。例えば、バランスを保つために首の筋肉に過度に力が入っている場合があります。さらに、生活習慣も丁寧に聞き取り、姿勢や体のゆがみの原因を把握した上で、一人ひとりに合わせたトレーニング方法や日常生活での体の使い方、生活習慣についてアドバイスしています。理学療法士には週1回来てもらっていますが、普段勤務する整形外科とは異なり、症状が現れる前から予防的に関われることにやりがいを感じてくれているようです。
歯科は全身の健康とも深く関わっているのですね。

私は、健康の礎は「姿勢・呼吸・睡眠・栄養」の4つだと考えています。口は栄養を摂取することに加え、消化管の入り口でもあります。また、口呼吸や睡眠時無呼吸症候群との関わりを考えても、口腔は呼吸や睡眠とも深く関わっています。つまり、歯科は健康の4要素すべてに関わる分野であり、健康づくりを担う役割があると考えています。さらに、メンテナンスなどで定期的・継続的に患者さんと関われることも歯科の大きな強みです。姿勢や体の癖は本人が気づかないまま定着し、顎関節症などにつながることも少なくありません。症状が現れる前の段階で気づき、予防につなげられるのも歯科ならではだと思います。理学療法士と連携している歯科医院はまだ少ないと思いますが、だからこそ当院で取り組む意義は大きいと感じています。
患者の未来を見据えた歯科医療を提供したい
診療の際、大切にしていることは何でしょうか。

カウンセリングには十分な時間をかけるようにしています。対話を通して、患者さんご自身も気づいていない本当のニーズを引き出すことが大切だと考えているからです。痛みを取ってほしい、詰め物を修復してほしい、見た目を整えたいなどの理由で来院される方でも、心の奥には「いつまでも健康でいたい」「再治療は受けたくない」という気持ちがあるのではないでしょうか。その気持ちを引き出し、ご本人自身で言葉にしていただくことで「真のゴール」を共有でき、その実現に向けた治療や予防をご提案できると考えています。
今後の展望をお聞かせください。
理学療法士だけでなく医科との連携もさらに進めていきたいと考えています。歯周病は糖尿病や動脈硬化など全身の疾患とも深く関わることが分かっており、患者さんの健康を守るためには、歯科と医科が連携していくことが欠かせません。そのためにも、私たち歯科医師が内科的な知識を身につけることも重要だと考えています。また、後進の育成にも力を入れていきたいですね。マイクロスコープを使った精密治療は、設備があればできるものではなく、専用器具を使いこなす技術や総合的な診断力があって初めて実現できます。そうした知識や技術を次世代へ伝え、歯科医療全体の質の向上にも貢献していきたいと思っています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

患者さんの症状だけでなく、その方の価値観やライフスタイル、仕事、趣味、健康に対する考え方などにも耳を傾けることを大切にしています。同じ症状でも、何を優先したいかによって適切な治療法は異なります。ですから、私たちが一方的に治療を押しつけるのではなく、それぞれのメリットやデメリットを丁寧にお伝えし、患者さんご自身が納得して選択できるようサポートしたいと考えています。当院の院名「アイル」は、英語の「I Will」に由来しています。患者さん一人ひとりが思い描く未来を実現できるよう、生涯にわたりお口の健康を守るためのお手伝いができればうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人矯正/88万円~、インプラント治療/インプラント埋入:13万2000円、インプラント上部構造(クラウン):22万円~、セラミックインレー/16万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

