骨粗しょう症の治療と予防で実践
多職種で協力する地域医療連携
アサコ整形外科・リウマチクリニック
(豊中市/少路駅)
最終更新日:2026/10/05
- 保険診療
骨折や予防に関する知識が周知されてきた今、骨粗しょう症の検診を受けている人も多いだろう。「骨折予防のための取り組みは継続していくことが一番大切であり、かつ一番難しいことでもあります」と話すのは、「アサコ整形外科・リウマチクリニック」の朝子晃憲(あさこ・あきのり)院長だ。医師はもちろん、看護師や理学療法士、薬剤師、診療放射線技師など多職種・多機関で連携し、治療や予防のための啓発活動に取り組むことが大切だとの考えから、院内での治療に加えて対外的な活動にも精力的に取り組む。「最終的な目標は、5年生存率ががんと同等レベルといわれる大腿骨頸部骨折を起こさないようにすることです」と力を込める朝子院長に、同院が実践する地域医療連携について話を聞いた。
(取材日2026年9月9日)
目次
最終目標は大腿骨頸部骨折を未然に防ぐこと。日頃から食事と運動を意識し、自治体の検診を受けて
- Q地域医療連携に対する先生のお考えを教えてください。
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A
▲クリニックだけでなく、地域全体で取り組むことが大切
骨折の予防、ひいては大腿骨頸部骨折の予防を目標に、数年前から骨粗しょう症の予防に関して地域連携に力を入れています。最近は検診の重要性や、骨折や予防に関する知識が周知されてきていますが、頭でわかっているだけではなく実践していくことが重要です。クリニックだけで啓発していても伝わる範囲が限定されるので、地域全体で取り組むことが大切だと考えています。当院がイベントを開催したり、骨粗しょう症に関する講演や発表を行ったりと、対外的な活動も積極的に行っているのはそのためです。特に骨粗しょう症の場合はその治療や予防に多職種が関わるため、地域医療連携や多職種連携は非常に重要だと考えています。
- Q医療連携の観点から、医院の診療の特徴を教えてください。
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A
▲専門知識を持つスタッフがチームを組む
骨粗しょう症や関節リウマチの専門知識を持つスタッフがチームを組み、診療にあたっています。患者さんの変化に早期に気づける機会が増えるのが利点です。連携している院外薬局にも骨粗しょう症に詳しい薬剤師が在籍しています。それぞれの職種で骨粗しょう症に関して得意な分野があるため、一人の患者さんに対して多方面から治療と予防ができればと思っています。
- Q具体的な地域医療連携について教えてください。
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A
▲骨粗しょう症の検査機器がない施設から、検査依頼がくることも
院外薬局の薬剤師とは、患者さんの同意も得ながら、情報共有ができるICTツールを使っています。そうすることで、薬局で思い出したことがあったり、薬局でしか話しにくいことがあったりしたときに、クリニックまで情報が届くんです。薬剤師とはカンファレンスも一緒に行い、フォローし合える体制を整えています。骨粗しょう症の薬の副作用に関しては、歯科とも連携を取らなければなりません。治療が始まる段階で歯科に「こういう薬が始まります」と手紙を書き、歯科的な治療がいる場合や良くない状態になってしまった場合は必要に応じて薬の調節などを行います。骨粗しょう症の検査機器がない医療施設から検査依頼を受けることもありますね。
- Q骨粗しょう症を専門的に診るための院内の取り組みはありますか?
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A
▲他職種についての勉強会を行い、連携する上で知識をアップデート
当院には、骨粗しょう症についての専門知識を持つ看護師が1人、理学療法士が2人在籍しています。個別ではできることに限りがありますから、多職種で連携することが大切です。例えば、医師の前では緊張して話せなくなってしまう患者さんには看護師が思いを聞き出してくれていますし、理学療法士は骨に特化した運動指導を考えて実践してくれています。連携する上で他の職種について知ることも必要ですから、それぞれが講師となって勉強会を行い、知識をアップデートしています。スタッフは皆勉強熱心で、最近は病院の整形外科の先生を招いて話を聞きたいとの要望を受けて、講演会を企画しました。
- Q今後の展望を教えてください。
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A
▲骨粗しょう症予防の輪を広げるために、イベントなどを開催
豊中に少しずつ、骨粗しょう症予防の輪を広げていきたいですね。当院では骨粗しょう症を治療されている方を対象に2ヵ月に一度、骨粗しょう症予防のための体操イベントを開催しているのですが、口頭説明だけでなく実際にやってみたほうがわかりやすいと好評なんです。そこで、当院の患者さん以外にもご参加いただけるよう、来年は体育館を借りて開催しようと企画しています。また、当院の取り組みに興味を持ってくれているクリニックもあるので、それぞれが起点となり、そこから輪が広がっていけばうれしいですね。地域全体で取り組むことで、そこに住む皆さんの意識が変化し、骨折率が下がればと思っています。

