医科・歯科をはじめ多職種が協力
包括的診療をめざす地域医療連携
Kデンタルクリニック
(吹田市/江坂駅)
最終更新日:2026/09/16
- 保険診療
口も体の一部という考え方がある。実際そのとおりなのだが、現在の医療は歯科と医科に専門領域が分かれており、一人の人を包括的に診療するためには、その領域を越えた連携が必要だ。「Kデンタルクリニック」の金子尚樹院長は、2013年の開業当初から地域医療連携による包括的な診療に注力し、訪問診療では医科との協力体制のもと嚥下障害の治療と栄養管理を行ってきた。地域医療連携は、医科・歯科だけでなく、管理栄養士や理学療法士、看護師やヘルパー、さらには患者家族に至るまで、あらゆる人のサポートによって一人の患者を包括的にケアできると語る金子院長。今回は、同院が実践する地域医療連携について、詳しく話を聞いた。
(取材日2026年8月19日)
目次
患者の将来を同じように見据え、診療方針を同じくする医科・歯科が連携することで、包括的な訪問診療を実践
- Q医療連携において大切にしていることは何でしょうか?
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A
▲医師と治療計画を共有し、ともに患者の治療にあたる
医療連携は患者さんを包括的に診るためにありますから、皆で包括的な治療をするという意識を全職種が共有することが重要です。特に、医師と歯科医師が患者さんの将来を同じように見据え、ベクトルをそろえるために治療計画を共有することは大切にしていますね。こだわっているのは、最後の1日まで口から食べること。もちろん患者さんの意見が一番ですが、「もう年だから」と言っていても、本当は諦めていない方もいらっしゃるんです。最後まで誰か一人でも希望を持ち続けていれば、患者さんにも良い影響があるかもしれない。心を寄せてくれた医療人がいると思っていただけるだけでも医療人冥利に尽きますから、寄り添う姿勢を大切にしています。
- Q貴院が実践している医科歯科連携について教えてください。
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A
▲治療だけでなく、栄養管理の指導も行っている
多くの医科の先生と連携し、包括的な訪問診療を実践しています。歯科側は歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士でチームを構築し、嚥下障害治療と栄養管理をあわせて行います。医科歯科連携で大切なのは、双方のことを考えながら動くこと。歯科側も医科の分野を考えながら対応することが重要です。「歯医者は歯のことしかわかりません」ではなく、細部にまで気配りできるように、他分野のことも勉強するよう努めていますね。医科歯科連携では医療人同士が年齢や立場を越えて考え方を一つにし、タッグを組むことが大切です。私は幸い良き理解者となる医師の方々と出会うことができ、相互に患者を紹介・共有し合う関係性が築けています。
- Q病院との連携についてはどうですか?
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A
▲患者だけでなく、連携する医師にもわかりやすい説明を心がける
病院との連携では、最初にトライアンドエラーのエラーについてお伝えするようにしています。例えば、食べ物の形態をある程度の大きさに変えると、噛み応えがあってリハビリテーションになります。でも、患者さんにとっては食べにくくなるわけですから、最初はむせる可能性もあるんです。それをわかってもらうことが大切だなと感じています。納得のいく説明は、患者さん本人だけでなく、すべての方にしなければなりません。カンファレンスを開いてお互いに思うことを伝え合ったり、時には副作用が少ない漢方について勉強している医師とも関係性を築くことも重要だと考えています。
- Q歯科医師の立場で、連携において重視していることはありますか?
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A
▲口腔の健康を守れるよう、チーム全員で力を合わせる
専門分野外は信頼のおけるパートナーにしっかり任せることですね。包括的に診るためにはチーム皆の力が必要です。自分の不得意な分野は専門家を頼る。これは院内でも同じで、補綴や歯周病、インプラント、摂食嚥下など各分野の専門の歯科医師がお互いの不得意分野を補い合う総合力を重視しています。歯科医師の最終的な使命は、虫歯と歯周病をこの世からなくすこと。でも、虫歯を治療し歯周病が改善しても、噛めない・飲めない状態では意味がありません。しっかりと噛めて、むせないのを確認し、口腔機能低下症なら舌の力がアップしたか、口腔乾燥症の場合は測定器などで湿潤度を確認するなど、最後まできっちり対応することを重視しています。
- Q院内外でどのように連携しているのか、具体的に教えてください。
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A
▲研鑽を積み、患者に正しい知識を発信している
院内では、MID-Gというスタディーグループの方針に基づいたマニュアルをさらに手を加え独自に作成し、院内勉強会などを通して技術や知識について新しい情報を共有するようにしています。診療では、担当により方針がぶれないようビジョンを明確にしています。院外においては、摂食嚥下・栄養管理という共通のテーマで医科と連携しています。口腔ケア教室を開催、地域のケアマネジャーからの紹介を受けるなど介護・医療関係者とのネットワークを広げることにも注力していますね。また、情報発信も重要だと考えています。患者さんやご家族に正しい知識を伝えるためにも、医療人側から積極的に歯科学の情報を発信することを意識しています。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

