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三嶋 明香 院長の独自取材記事

千駄木みしま眼科

(文京区/根津駅)

最終更新日:2026/09/15

三嶋明香院長 千駄木みしま眼科 main

東京メトロ千代田線の千駄木駅、根津駅からともに徒歩約6分の場所にある「千駄木みしま眼科」は2019年の開院。院長の三嶋明香先生は、日本眼科学会眼科専門医。東京大学医学部附属病院や同大学の関連病院で長年、緑内障の診療や手術に携わってきたスペシャリストだ。豊富な診療経験を生かして緑内障の適切なコントロールに努める一方、ものもらいやドライアイ、白内障、加齢黄斑変性など、眼科全般を幅広く診療し、地域のかかりつけ医としての役割を担っている。「患者さまのお話をよくお聞きして、何に困っているのかを引き出すよう心がけています」と優しい笑顔で語る三嶋院長に、注力している緑内障治療や、小児の近視などについて話を聞いた。

(取材日2026年6月7日)

緑内障の診療に従事してきた長年の経験を地域で生かす

先生はこれまで緑内障を多く診療してこられたと伺いました。

三嶋明香院長 千駄木みしま眼科1

大学卒業後に入局した東京大学医学部眼科学教室は緑内障の研究や治療に力を入れており、私も同大学医学部附属病院や東大の関連病院で多くの緑内障の患者さまを診てきました。その経験を地域医療の場で生かそうと、東京大学からも近いこの場所で開業したのが2019年のことです。私の得意分野である緑内障の患者さまがやはり多いのですが、白内障やものもらいの治療、加齢黄斑変性の硝子体注射、眼鏡・コンタクトレンズの処方など、さまざまなお悩みに向き合っています。赤ちゃんから90代の方まで幅広い年代の方がいらっしゃり、働き盛りの世代の方も多くお住まいの地域なので、40~50代の患者さまも比較的多い印象です。

こちらでの緑内障治療の特徴を教えてください。

緑内障は、眼圧上昇など何らかの原因で視神経が障害を受けることで視野が次第に狭くなり、視力が低下する病気です。一旦失った視野を取り戻すことはできませんが、治療によって進行の抑制をめざすことは可能です。まずは点眼薬で眼圧を抑えることを図りますが、緑内障の初期は自覚症状がまったくないので点眼治療に対するモチベーションを維持していただくことが難しい場合もあります。ですので、まず当院では、患者さまごとに目標とする眼圧を設定して、定期的なチェックで治療経過を評価しながらより良い治療をめざしていきます。また、経過がグラフでひと目でわかる視野解析ソフトを導入して、モチベーション維持に役立てています。

緑内障を進行させないためには、どのようなことに気をつければよいでしょうか?

三嶋明香院長 千駄木みしま眼科2

進行性の病気ですから、できるだけ早く発見して必要な治療につなげることが大切です。40代以降になると緑内障のリスクは上がり、「疲れ目かな」と思っていた見えにくさが緑内障のサインだったというようなケースも多々あります。糖尿病の方、またご家族に緑内障の方がいらっしゃるならば、より注意が必要です。区の眼科検診をきっかけに病気が見つかることもありますし、眼鏡やコンタクトレンズをご使用の方でしたら、処方の際に緑内障を含む目の検査について先生に相談してみてはいかがでしょうか。まだ視野の欠損などの症状が出る前に見つけられれば進行を緩やかにすることが見込めますし、その後の生活への影響も抑えられるかと思います。

小児の近視は、将来の目の疾患にも影響する

小児眼科にも注力されているそうですね。

三嶋明香院長 千駄木みしま眼科3

はい。視力は8歳頃までにほぼ完成するとされています。ですので、弱視傾向にある場合には、治療時期を逃さないことが重要です。当院では、お子さんの視機能の問題を確認するための検査機器を導入しています。検査時間は数秒で接触はなく、生後6ヵ月から測定可能です。目を細めて物を見る、上目づかいや横目づかいなど目つきがおかしい、目が揺れているといった症状に気づいたら、早めにご相談ください。

小児の領域で特に気になる症状はありますか?

お子さんですともともと「近視」のご相談が圧倒的に多かったのですが、最近は特に増えている印象です。小中学生だけでなく、これまでは少なかった未就学児の近視が驚くほど増えました。近視人口は世界的に増加しているといわれており、2050年には世界人口の約半数が近視になるという試算を目にしました。視力は眼鏡やコンタクトレンズである程度矯正できるのであまり気にされない方もいますが、近視が強くなると緑内障や網膜剥離など、失明するリスクのある病気になりやすくなります。近視が進行することは、将来的に視力障害や失明に至るリスクに関わってくるんです。

近視の進行にアプローチするには、どうしたらよいのでしょう?

三嶋明香院長 千駄木みしま眼科4

目に負担をかけない生活をすることがとても大切です。具体的には、近くを見過ぎないこと。アメリカの眼科学会では、20分続けて近くを見た後は20フィート(約6メートル)以上離れたところを20秒間眺めるという「20-20-20」ルールを推奨しています。とてもわかりやすい方法なので、ぜひ実行してみてください。また、1日2時間以上の外遊びも近視の進行のアプローチとして役立つとされています。日本では、特に都会では子どもが遊べる場所が少なく、夏場は熱中症も心配なので難しいかもしれませんが、無理のない範囲で取り入れてみてはいかがでしょうか。

プリズム眼鏡にも対応。気軽に相談できる存在をめざす

その他、最近増えている相談はありますか?

三嶋明香院長 千駄木みしま眼科5

プリズム眼鏡に関するお問い合わせが増えています。これは、光の進路を屈折させることができる「プリズムレンズ」を使用することで、視線のずれの補正に役立つ眼鏡です。斜視・斜位による複視や眼精疲労を軽減させるために処方しています。特に最近では、パソコンでの長時間作業などによる目の疲れを訴える方が多いのですが、単に「疲れ目」だとは限らず、斜視の可能性もあるので、ぜひ相談にいらしてくださいね。その他、眼瞼けいれんの患者さまも多いです。眼瞼けいれんとは、まぶたの筋肉が自らの意思とは関係なく閉じようとしてしまう状態の総称で、40~50代以上の女性に好発するといわれています。実際にけいれんすることは少なく、目がすっきりしない、目が乾く、疲れやすいといった症状を訴えて来院されます。根本的に治療することは難しいのですが、ボツリヌストキシン製剤の注射が有用とされていて、当院でも対応しています。

診療でお忙しいと思いますが、プライベートはどのように過ごされていますか?

眼科では新たな薬や治療が次々と開発されており、それを学ぶために勉強会に積極的に参加しています。やはり会場に足を運ぶと熱気と活気を感じますし、ますます意欲がわきますね。子育てがひと段落しましたので、これからは自分磨きとレベルアップに時間を割いていきたいです。そして診療も勉強も、その活動の源は健康な体。時間を見つけてはジムで汗を流しています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

三嶋明香院長 千駄木みしま眼科6

気軽に相談できるクリニックにしたいと思っています。例えば、「病院で手術が必要と言われたので詳しく教えてほしい」と相談されることがありますが、疑問や不安を解消するのも地域の開業医である私の担う役割だと考えています。また、年齢を重ねて遠方の大学病院に通うのが難しくなってきたという方もいらっしゃいます。何かあればすぐに元の病院との連携も取らせていただきますので、気軽にご相談ください。近年は高齢化が進み、健康寿命の延伸が重要視されていますが、寝たきりや認知症だけでなく、視覚障害による視力の低下や失明も介護が必要になる原因になります。人生の最期まで生き生きと、自分らしく生活するためには、目の健康を守ることも大事です。患者さまにとって身近で頼れるクリニックをめざし、地域医療に貢献していきたいと思います。