野口 泰芳 院長の独自取材記事
こんどう整形外科
(町田市/町田駅)
最終更新日:2026/09/11
長年にわたり地域に密着し、近隣住民の健康を支えてきた「こんどう整形外科」。医療分野から介護分野まで包括的に提供しており、整形外科診療全般とリハビリテーションに加え、内科、婦人科、泌尿器科と幅広く対応する。骨粗しょう症や睡眠時無呼吸症候群などの治療にも力を注ぐ。前院長の息子であり、2024年に院長を引き継いだ野口泰芳(たいほう)先生は、外科医として多くの手術経験を積みながら、内科的診断力の修得にも尽力。「一生を診る。一生に寄り添う。」を理念に、「患者さんとともに歩む存在として地域の方々の健康寿命延伸に貢献したい」と話す野口先生に、クリニックの方針や特色について詳しく聞いた。
(取材日2025年9月24日)
「一生を診る。一生に寄り添う。」クリニックをめざす
どのようなクリニックなのか、特徴を教えてください。

当院は、私の父であり前院長の近藤泰一先生が1988年に町田市中町に開業しました。2020年に現在の旭町へ移転し「医療・治療・介護を一体化した、総合診療を提供できるクリニック」をめざしてきました。整形外科では、肩凝り・腰痛・膝痛など日常的に起こる体の痛みの他、骨折・脱臼・スポーツ障害など、お子さんからご高齢の方まで全世代の骨や筋肉、関節など運動器の病気や外傷に対応しています。加えて内科、婦人科、泌尿器科の診療もそれぞれの分野を専門とする医師が対応しており、院内に介護保険部門も設置。通所リハビリや法人内の他事業とも連動し、介護相談などにも対応しています。
診療方針についてお聞かせいただけますか。
病気やケガだけでなく、その方のこれまでの人生から現在の生活背景、将来まで見据えて全人的に診られる診療をめざします。「一生を診る。一生に寄り添う。」をコンセプトに、病気やケガの原因や背景を追究し、治療はもちろん、心身ともに健康でいられるよう予防にも取り組みます。そのために患者さんやご家族の声に真摯に耳を傾け、パートナーとしてともに歩む存在でありたい。さらに「イキイキチイキ」というビジョンを掲げ、医師やスタッフが生き生きと働くことで、患者さんにも生き生きと生活していただけるよう、その暮らしや生きがいをお守りし、ひいては地域全体が元気になれることをめざしています。
院長としてクリニックを引き継ぐにあたり、大切にしている点は何ですか?

前院長が開院当初から指針としてきた「ハイセンス・ハイタッチの医療」は、私自身も大切にしています。ハイセンス・ハイタッチとは「良く聴き、良く触れ、良く感じる医療」を意味する造語で、実現のためには医師やスタッフ、患者さんとのコミュニケーションが重要。私たちのスキルや人間性を高めることはもちろん、みんながオープンマインドになれる空間作りも大切だと考えました。そこで「アートのある空間」として、市内の、心身に障害のある方たちの工房で描かれた絵画を院内に多く飾っています。患者さんにも喜んでいただいていますし、温かみのある作品の雰囲気が、患者さんと医療者が信頼関係を紡ぐのを助けてくれていると感じますし、町田市の福祉への貢献にもつながる取り組みだと考えています。
院内外の施設・多職種と連携し生き生き暮らせる地域を
先生は、どのような医師をめざしてこられたのでしょうか。

祖父と父が医師で、人の役に立つ仕事として私自身もその道を選びました。そして「目の前で倒れた人を治療できるのは、手術に精通した外科医」と考え、がん治療を中心に多くの手術経験を積んできました。おかげで幅広い知識と技術、どのような環境でも自分の力が出せる順応力が身についたと感じています。そして手術するだけでなく、病気やその方自身のことも十分に理解し、術後も責任を持って診療を続けたい。そう考えて内科的な診断力を身につけることも心がけ「メスも持てる内科医」をめざしてきました。2009年からは当院で整形外科の診療に携わり、同じ医療法人内の「薬師台おはなぽっぽクリニック」の院長を10年務め、2024年に当院の院長を引き継ぎました。
診療において心がけていることはありますか?
迅速に適切な診断をし、患者さんに適した治療を行うこと。そして治療法を決める時は、必ず患者さんに複数の選択肢を提供することです。例えば整形外科の病気であれば、リハビリ、飲み薬、注射薬といった治療法の選択肢と、「この治療をするとどうなるか」という先の予測も含めてお話しし、一緒に決めていくことを心がけています。治療は医師だけでできるものではないので、看護師や理学療法士、作業療法士、柔道整復師など多職種でタッグを組み、必要であれば院外の薬局、ケアマネジャーや訪問介護、訪問看護などとも連携し、地域全体で患者さんを良くしていけたらいいですね。
特に力を入れている診療があれば教えてください。

内科では風邪など一般内科の症状のほか、糖尿病や高血圧症といった生活習慣病などの診療を中心に行っており、睡眠時無呼吸症候群の治療にも力を入れています。この病気は高血圧や心疾患、脳卒中などのリスクにつながる可能性があり、整形外科を受診する比較的若い方にも多く見つかっています。整形外科では、骨粗しょう症の診療も積極的に行っています。加齢などにより骨がもろく、骨折しやすくなる病気で、要支援・介護の原因となり得ますので、健康寿命を延ばすためにも予防と早期治療が重要。進行した場合は薬物療法も行いますが、まずは食生活や運動などの生活習慣の見直しにより予防と改善をめざします。理学療法士や作業療法士による、運動機能の維持・改善を目的としたリハビリやスポーツ障害の治療は現在も行っていますが、今後もさらなる質の向上をめざして充実させていきたいと考えています。
スタッフが生き生きと働ける環境作りにも注力されているそうですね。
当院には医師のほか、看護師、理学療法士、作業療法士、柔道整復師、ケアマネジャー、事務・総務などのスタッフがおります。前に述べたとおり、患者さんに当院でできる最善の医療を提供するには医師とスタッフとの連携が欠かせませんし、スタッフが生き生きと働ける環境であることが患者さんのためにもなると考えています。そのため、院長である私があれこれ指図をするのではなく、スタッフのリーダーに「副院長」「事務長」「主任」など役職を担ってもらい、リーダーを中心にスタッフそれぞれが主体性を持って働ける環境が理想かな、と考えています。仕事以外の面では、部活動や子育て支援などの福利厚生も充実させています。部活動は、釣り部や山岳部、音楽部、ゴルフ部などがあるんですよ。
リハビリや病気の予防にも注力し、健康寿命の延伸を
地域とのつながりも大切にされているとお聞きしました。

当院は医療法人社団泰大会(たいだいかい)に属しており、市内にある同法人の医療機関である総合診療クリニックやデイサービス、訪問看護ステーションなど複数の施設と連携し、患者さんの生活も含めて全身を診ること、そして町ぐるみで患者さんの生活をより良くしていくことをめざしています。また当院は、医療や介護だけでなく、認知症の方を支えるイベントに市とともに参加したり、お祭りで救護隊を務めたり、バンドとして演奏したり、子ども向けイベントを企画したりと楽しいことも法人内で連携して一緒に行っています。こうして地域の方々に楽しんでいただけることも地域貢献の一つかな、と私たちも楽しんでいます。
お忙しいと思いますが、お休みの日はどのように過ごしていますか?
小学校の時から、ピアノでクラシックやジャズを演奏し、ギターを手にしてからはロックにはまり、ずっと音楽に親しんできました。今も時々、バンドで演奏しているんですよ。音楽はジャンルを問わずジャズ、ロックと何でも好きです。あとは、ゴルフをしたり、飼っている犬と猫に癒やされたりもしています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

クリニックの存在意義は、やはり地域の方々の健康寿命延伸というところが大きいと思いますので、整形外科においては骨粗しょう症の治療やリハビリの質のさらなる向上、内科においては病気の予防、早期発見・早期治療にも力を入れていきたいですね。当院には多くの患者さんがご来院してくださいますが、残念ながら健康診断の受診率は低い実情があります。まずは健診を受けていただき、病気の早期発見につなげられるよう啓発していきたいですね。「イキイキチイキ」実現のため、院内外の多職種で連携し、お子さんからご高齢の方まで、ご家族や生活背景なども含めてサポートしていきたいと思います。

