後藤 泰二郎 院長の独自取材記事
稲城平尾よりそうファミリー内科クリニック
(稲城市/栗平駅)
最終更新日:2026/10/07
小田急線・新百合ヶ丘駅よりバスで約20分、クリニックモール2階に位置する「稲城平尾よりそうファミリー内科クリニック」。木目と白を基調とした中に、落ち着いたグリーンのアクセントが映える院内は、温かみを感じられる空間だ。院長の後藤泰二郎先生は、大学病院の救命救急や腎臓内科で研鑽を積んだ後、「医療が求められる場所で役に立ちたい」との思いから稲城市平尾で開業した。風邪や腹痛といった初期症状からアレルギー・生活習慣病の診療、専門医療機関への橋渡しまで、地域のかかりつけ医として患者の不安に真摯に向き合い続ける後藤院長に、開業までの経緯や診察で大切にしていること、クリニックの今後の展望などについて話を聞いた。
(取材日2026年9月8日)
小さな症状でも気軽に相談できる地域のかかりつけ医
クリニックの特徴について教えてください。

専門分野に特化したクリニックというよりも、体調のことで困ったときに、まず相談してもらえるような場所でありたいと考えています。「身近にあって、何でも診察してもらえる総合医療」という意味を持つプライマリケアという言葉がありますが、当クリニックはまさにそういう役割を担っています。風邪や腹痛、生活習慣病などはもちろん、「何科に行けばいいのかわからない」「小さな違和感なのだけれど、病院に行くほどなのかな」といったご相談にも対応しています。診察の結果、患者さんに必要だと判断した場合は、専門医療機関にご紹介します。そのため、「特徴がないのが特徴」なのかもしれません。だからこそ、年齢や症状にかかわらず、地域の方が気軽に受診してくださっているのではと感じています。
どのような疾患に対応なさっているのでしょうか?
頭痛や腹痛などの不調をはじめ、消化器・循環器・呼吸器の疾患、アレルギー症状まで幅広く診療しています。また、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病や、健康診断で指摘された数値が気になるといったご相談にも対応しています。アレルギー症状に対しては舌下免疫療法を行っており、1歳から15歳未満のお子さんには、指先から少量の血液を採取して調べるアレルギー検査も実施しています。私はこれまで、救命救急に加え、生活習慣病とも深く関わる腎臓内科で経験を積んできました。その経験を生かし、症状だけで判断するのではなく、患者さんの全身の状態や生活背景にも目を向けながら、総合的な診療を心がけています。
受診される患者さんは、どの年代の方が多くいらっしゃるのでしょうか?

小さなお子さんとそのご両親から、30~50代の方、高齢の方まで、幅広い世代にお越しいただいています。なかでも感染症が流行する時期には、発熱などの症状で受診されるお子さんやご家族が増える傾向があります。そうした患者さんにも適切に対応できるよう、発熱患者さん専用の隔離診察室を設けるなど、ほかの患者さんも安心して受診できる環境づくりに努めています。また、糖尿病や高血圧症といった生活習慣病を抱え、継続的な健康管理のサポートを必要とされている高齢の方も多くいらっしゃいます。そのほか、「病院に行くべきかどうか迷うけれど、なんとなく体調が優れない日が続いている」というお悩みを持つ30~60代の方も少なくありません。地域にお住まいの皆さんにとって身近で頼れる「かかりつけ医」として、日々の健康を支える存在でありたいと考えています。体調の不安を受け止める最初の窓口になれたらうれしいですね。
患者の不安に寄り添い、治療方針を共有していく
治療をする上で、大切にしていることはありますか?

診察において手を抜かないことです。当たり前ですが、問診でお話を伺うだけでなく、聴診器を当てて心臓や肺の音を聞いたり、足のむくみや皮膚の状態を確認したりと、基本的な診察も一つ一つ丁寧に行うことを大切にしています。また、診察室で患者さんと落ち着いて対話できるように、診察開始前の時間に、予約してお越しになる方の経過や検査データ、服薬履歴に目を通しています。こういった情報をしっかり把握した状態で患者さんを迎えることが、小さな病変の見落としを防ぐことや、症状についてわかりやすく説明する時間の確保につながると考えているからです。検査結果や医療機器で判断するのではなく、医師としての知識と体験を存分に生かして、一人ひとりの患者さんに丁寧な治療を誠実に実践し続けるスタンスを大切にしています。
患者さんと話す時に心がけていることは何でしょうか?
「大丈夫です」「問題ありません」と言って診察を終わらせないことです。患者さんは何らかの不安やつらさ、違和感があって受診されています。血液検査やエックス線検査で異常が見当たらなくても、ただ「問題ありません」と伝えるだけでは不安は解消されません。大切なのは、「何については問題ないのか」「今後どのように対応していくべきか」を具体的にお伝えすることです。そのため、当クリニックで診断できる症状については、その根拠も含めてわかりやすく説明するよう心がけています。また必要に応じて、「循環器の高度な検査や治療が必要なので、専門の医療機関で詳しく診てもらいましょう」といった形で、次の受診先や治療の方向性もお示しします。患者さんがただ安心するだけでなく、納得した上で治療に臨めるよう、治療を継続するのか、経過を観察するのかといった今後の方針を共有することを大切にしています。
患者さんに寄り添うことを意識しているのですね。

生活習慣病をはじめとする慢性疾患の場合、数年、あるいは生涯にわたって付き合っていく可能性があります。そのため、できる限り患者さんの生活リズムや負担に配慮した治療方針を立てるよう心がけています。また、仕事や育児などで急いでいらっしゃる方には要点を絞って迅速に対応し、病気に対する不安が大きい方には時間をかけてじっくりお話をするなど、状況に応じてメリハリをつけています。どのような症状の患者さんでも、ご自身が「なぜこの治療と服薬が必要なのか」を納得した上で帰宅していただけるように、コミュニケーションを通じて信頼関係を築いていきたいと思っています。
医療の基本を守り続けて、地域に長く貢献する
開業までのご経歴を教えてください。

大学の生物学科を卒業後、病気のメカニズムを研究するだけでなく、患者さんのために一番良い治療を直接提案したいと考え、医学部へ進学しました。医師になってからは、全身を幅広く総合的に診る力を培うため、大学病院の救命救急現場で研鑽を積み、その後は生活習慣病にも関わる腎臓疾患の分野で、専門的な経験を重ねてきました。稲城市平尾での開業を決意したのは、郊外ではまだ医療が充足しているとはいえない状況だったため、そのような地域の皆さんのニーズにお応えしていきたいと思ったからです。救急と腎臓内科で学んだ全身管理の視点を生かしながら、不安なときにいつでも安心して相談できる一次医療の提供に力を注いでいます。
今後、このクリニックをどのような場所にしていきたいですか?
地域の皆さんが体調を崩されたとき、「まずはあのクリニックに相談しよう」と自然に思い浮かべていただけるような、暮らしに根差した医療拠点であり続けたいですね。患者さんに良くなっていただきたいという思いを持ち、丁寧に診察し、治療方針をしっかり共有する。私はそれが医療の基本だと考えています。そうした姿勢をこれからも変わらず大切にしながら、責任を持って地域医療に取り組んでいきたいです。また、患者さんの健康を長く支えていくためには、クリニック自体が安定して診療を続けられることも重要です。そのため、日々の診療体制の充実はもちろん、スタッフが働きやすい環境づくりにも力を注いでいきたいと考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

「こんな小さな症状で受診していいのだろうか」「何科に行けばいいかわからない」。そんなときでも、どうぞ気兼ねなくお越しください。健康診断の結果の数値が少し気になるといったご相談でももちろん大丈夫です。体の不安や違和感をそのままにせず、原因を探りながら、今後の治療方針を明確に決めていきます。病気の予防や早期発見も大切にしているからこそ、どんな症状でも丁寧にお話をお聞きすることを心がけています。地域の皆さんが毎日健やかに、笑顔で暮らせるよう、普段から頼っていただけるクリニックでありたいと考えています。これからも受診されるお一人お一人の思いに寄り添い、誠意と責任感を持って向き合ってまいります。

