橘 秀和 院長の独自取材記事
麻布十番たちばな泌尿器科・皮膚科クリニック
(港区/麻布十番駅)
最終更新日:2026/08/05
麻布十番駅4番出口からすぐのメディカルモール4階にある「麻布十番たちばな泌尿器科・皮膚科クリニック」。ナチュラルな色調で統一された院内は、軽井沢の森の中をイメージした落ち着きと清潔感のある空間となっている。大学病院や基幹病院で研鑽を積んだ橘秀和院長は、一般的な泌尿器科の診療から性感染症や男性更年期障害まで幅広い悩みに対応し、地域に根差した医療を提供している。また、女性医師による泌尿器科外来も開設し、診察室での会話が外に漏れにくいよう待合スペースから離して配置するなど、患者が安心して受診できる環境づくりにも注力。子どもから高齢者まで、性別を問わずさまざまな患者の悩みに寄り添う橘院長に、クリニックの特徴や診療方針、地域医療への思いなどを聞いた。
(取材日2026年7月9日)
小児や女性も相談しやすい泌尿器科・皮膚科クリニック
まずは、クリニックの特徴を教えてください。

当院は2023年12月に開院した泌尿器科・皮膚科クリニックです。私は東北大学卒業後、NTT東日本関東病院や東京女子医科大学病院などに勤務し、前立腺がん・腎がん・膀胱がんを中心としたがん診療を行っていました。主に、ロボット支援手術などの先端技術を活用した悪性腫瘍の外科手術を担当し、当院でもその経験を生かして、泌尿器科では包茎手術、皮膚科では粉瘤手術など、局所麻酔による外科的処置にも対応しています。当院の大きな特徴は、女性医師による泌尿器科の外来を開設していることです。一般的に、泌尿器科は受診の心理的ハードルが高い診療科とされ、特に女性には恥ずかしさから我慢してしまう方が多いようです。泌尿器科の医師には男性が多いのですが、当院では、毎週火曜と隔週の土曜午前に、女性医師が診療していますので、安心してご相談いただけると思います。
どのような患者さんが多いでしょうか?
小さなお子さんから80代の方まで幅広く来院されますが、特に多いのは40代の働き盛り世代です。男性では性感染症の検査を希望される方の他、陰部の皮膚炎やかぶれ、かゆみといった症状を訴える方や尿路結石の患者さんもおられます。女性で多いのは膀胱炎です。膀胱炎は大腸菌などの細菌が尿路に感染し、炎症を引き起こす病気で、女性は男性と比べて尿道が短く菌が侵入しやすいためかかりやすいとされています。再発を繰り返すことも多いので、頻尿や排尿時の痛み、残尿感、白濁した尿、血尿などの症状があれば、早めに泌尿器科を受診していただきたいですね。皮膚科に関しては、肌荒れやニキビ、アトピー性皮膚炎などの患者さんが多いです。
お子さんはどのような症状で受診されますか?

2、3歳から小学生ぐらいのお子さんが、陰部の腫れや痛みなどの症状で来院されることが多いです。男の子のお母さんや女の子のお父さんは、お子さんの性器に異常があるかどうか判断するのは難しいと思います。お子さんには診察後に小さなおもちゃのプレゼントも用意しています。おねしょや包茎、包皮炎などの他、トイレに行きたがらない、何となくもじもじしているなど、気になる様子があれば気軽にご相談ください。
男性更年期障害や性感染症など幅広いニーズに対応
男性更年期障害の相談にも対応しているそうですね。

はい。男性更年期障害は40代後半から50代頃に多く、男性ホルモンの分泌が低下することが原因の一つとされています。主な症状は、やる気が出ない、疲れやすい、だるいといった体の不調に加え、イライラや睡眠障害など精神面の変化もみられます。それらが男性更年期障害の症状かどうかは、患者さんから症状をお聞きしたり、採血でテストステロン値を測定したりすることで評価します。男性更年期の諸症状に対するアプローチは、テストステロンの補充などの薬物を用いた方法や生活習慣の改善が中心です。定期的に採血でホルモン値を確認しながら、一人ひとりの状態に合わせて対応します。うつ病だと思って精神科や内科を受診したものの、なかなか症状が改善しないという場合、男性更年期障害の症状の一つであることも考えられます。気分の落ち込みや慢性的なだるさが続く場合は、一度ご相談いただければと思います。
その他に、力を入れている領域はありますか?
性感染症の検査を希望して受診される方が多くいらっしゃいます。特に多いのは淋菌感染症と性器クラミジア感染症で、男性では排尿時の痛みやかゆみ、女性ではおりものの異常や膣のかゆみなどの症状がみられます。また、近年は梅毒の患者さんも増加しており、手足や唇など全身にあらわれる特徴的な発疹などが症状としてあります。一度症状が治まっても体内では病気が進行し、神経や臓器に障害を及ぼすことがあるため注意が必要です。淋病や性器クラミジア感染症は不妊の原因になることもあるため、早期の検査・治療が大切です。当院の検査では、女性も内診を行わず尿検査のみで受けられるため、婦人科の内診に抵抗がある方でも検査を受けやすいと思います。
ブライダルチェックも実施していますね。

はい。ブライダルチェックは「結婚前の女性が受ける検査」というイメージを持たれがちですが、不妊症の約半数は男性側にも原因があるとされており、男性にとっても大切な検査です。当院でもパートナーと一緒に受けられる方が増えている他、男性お一人で受診されるケースも少なくありません。男性は不妊検査と性感染症検査、女性は性感染症検査を行っています。性感染症の中には自覚症状がないものも多くあります。結婚前に限らず、パートナーが変わったタイミングなどにも、一度スクリーニング検査で感染の有無を確認しておくことをお勧めしています。
患者の想いや人生観を尊重する医療を提供したい
医師として心がけていることは、どのようなことでしょうか?

学生時代、先輩医師から「医師として一番大切なのは思いやりだ」と、教えられたことが、今の診療の原点になっています。診療では検査結果に基づいて診断し、医師が処方薬や治療法を決定することが基本ですが、それだけでは十分ではありません。患者さんはそれぞれ異なる悩みや背景、希望を抱えて受診されています。だからこそ私は、まず患者さんのお話をじっくり伺い、「何に困っていて、どうなりたいのか」を理解することを大切にしています。診療の主体はあくまでも患者さんです。医師の考えを押しつけるのではなく、患者さんの価値観や人生観を尊重しながら、一人ひとりが望む結果に近づけるようお手伝いすることが医師の役割だと考えています。当院のスタッフも同じ思いを共有し、患者さんに寄り添ったサポートを心がけてくれています。
待ち時間を短くする工夫もされているそうですね。
はい。当院は基本的に予約制としており、予約なしでも診察していますが、予約の患者さんを優先してご案内しています。また、混雑時には看護師が先に問診を行うなど、できるだけスムーズに診療を受けていただけるよう工夫しています。さらに、尿検査は当日中に結果がわかる迅速検査を導入しています。尿検査以外についても、専用アプリをダウンロードしていただければ検査結果をアプリで確認できるため、陰性の場合は結果を聞くためだけに再度受診する必要がありません。結果が陽性の場合は受診していただくことになりますが、通院の負担を減らし、患者さんの利便性向上につなげていければと考えています。また、今後はウェブ問診も導入予定ですので、より患者さんに満足していただければと思います。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

尿トラブルや性機能のお悩みは人に話しづらく、一人で抱え込んでしまう方も多いと思います。先日も、長い間受診をためらっていたという患者さんが、思い切って来院してくださいました。勇気を出して一歩踏み出していただけたことを、とてもうれしく思っています。長年悩んでいた症状でも、専門の医師に相談することで早期の改善も期待できます。当院では、患者さんに安心して受診していただけるよう、診察室を待合スペースから離れた場所に配置して会話が外に漏れないようにしたり、名前ではなく番号で呼び出すことや、本人の同意なしに家族を含む第三者に検査結果を伝えないことで、プライバシーへの配慮を徹底しています。また、港区医師会での活動を通じて地域の医療機関とも密に連携しており、より専門的な治療が必要な場合は適切な医療機関をご紹介しています。どのようなお悩みでも、一人で抱え込まず、まずは気軽にご相談いただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは包茎手術/19万8000円~、ブライダルチェック/性病一式(採血・尿検):2万2000円~・男性不妊検査(血液):1万9000円・精液検査:8000円

