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田中 修 副院長の独自取材記事

田中内科医院

(新座市/志木駅)

最終更新日:2026/10/08

田中修副院長 田中内科医院 main

東武東上線志木駅、JR武蔵野線新座駅からそれぞれバスで約10分。閑静な住宅街の一角にたたずむ「田中内科医院」は、1968年の開院以来、地域の人々の健康を支え続けてきた。現在は、初代院長の娘婿で消化器外科を専門とする岡崎滋樹院長と、息子で循環器内科を専門とする田中修副院長が診療を担い、互いの専門性を生かしながら幅広い症状に対応する。田中副院長はこの地で生まれ育ち、夜間も患者のもとへ往診に出かける父の姿を見て育った。30年以上にわたり循環器診療に携わってきた田中副院長に、地域のかかりつけ医としての思いや、病気の予防・早期発見のために大切なこと、今後めざす地域医療の在り方について話を聞いた。

(取材日2026年9月2日)

地域の患者に向き合う父の背中を見て、医師の道へ

先生は、この地域で生まれ育ちになられたそうですね。

田中修副院長 田中内科医院1

そうなんです。医院の隣が実家で、すぐ近くの小学校、中学校に通っていました。父がここで医院を開業したのは、私が3歳くらいの頃だったと思います。ですから、子どもの頃から生活の中に医院があるのが当たり前でしたね。父から「医師になりなさい」と言われた記憶はないのですが、父が診療する姿を身近で見て育ったので、自分も自然と医師の道を選んだのだと思います。今も昔から通ってくださっている患者さんの中には、私の子どもの頃を知っている方もいらっしゃいます。同級生のお子さんが受診してくださることもあって、長くこの地域で診療してきた医院ならではだと感じますし、地域の皆さんに支えられているんだな、とありがたく思っています。

医師としてのお父さまは、どのような方だったのでしょうか?

当時は今とは時代も違いますから、夜に患者さんの具合が悪くなれば往診にも出かけていました。父は車の免許を持っていなかったので、私が20歳くらいになって運転免許を取ってからは、往診や医師会へ行く父を車で送ることもありましたね。忙しい人でしたから、父とキャッチボールをしたとか、一緒に遊んだとか、そういう思い出はあまりないんです。それよりも、夜になると患者さんのために出かけていく父の姿が記憶に残っています。振り返ってみると、そういう姿をずっと身近で見ていたことも、今の自分につながっているのかもしれません。

医師になってからは、長く循環器診療に携わってこられたと伺いました。

田中修副院長 田中内科医院2

聖マリアンナ医科大学を卒業してから、30年以上にわたって大学や関連病院で勤務しました。途中からは武蔵小杉にあった聖マリアンナ医科大学東横病院に移り、心臓病センター長も務めました。循環器を専門としながらも、糖尿病などを含めて一般内科に近い形で患者さんを診ることができる環境だったので、自分には合っていたのだと思います。外来で診ていた患者さんの具合が悪くなれば入院していただき、退院した後も再び外来で診る。一人の患者さんを一連の流れの中で継続して診られることに、私はやりがいを感じていました。

異なる専門性を生かし、父が築いた医院を支える

現在は、お父さまが開業した田中内科医院で、岡崎院長とともに診療されています。

田中修副院長 田中内科医院3

父が病気になった頃、私はまだ30歳くらいでした。当時は「まだ若いから」ということで、大学病院に勤務していた義兄の岡崎先生がこちらに来て、医院を継ぐことになりました。その後、私も副院長として診療に携わるようになりました。岡崎先生はもともと消化器外科、私は循環器内科と専門分野がまったく違います。それがかえって、うまく診療できている理由の一つなのかもしれません。例えば、おなかが痛いという患者さんは岡崎先生に診てもらいますし、血圧や不整脈など循環器に関する症状であれば私が診ます。私が診ている患者さんでも、消化器の症状があれば岡崎先生に相談できますし、その逆もあります。患者さんも、症状や悩みに合わせて診療日を選んで来てくださっているようです。私の診療日には、心臓の病気だけでなく、血圧や糖尿病など、いわゆる生活習慣病の患者さんにも多く来院いただいています。

長く通われる患者さんも多いのでしょうか?

そうですね。大きな病院を紹介し、そこで治療を受けた後、「通うのが大変だから」と再びこちらに戻ってきてくださる方もいます。以前勤めていた東横病院で診ていた患者さんの中には、今も遠方から私を訪ねて来てくださる方もいて、本当にありがたいことだと思っています。患者さんは、時間を使い、お金を使って、わざわざここまで来てくださっているわけですから、それに見合う診療はしたい。きちんと診ることはもちろん、できるだけお話も伺い、一人ひとりの方とじっくり向き合いたいと思っています。

循環器疾患の早期発見という点で、患者さんに意識してほしいことはありますか?

田中修副院長 田中内科医院4

「いつもできていたことができなくなった」という変化には、気をつけてほしいですね。例えば、これまで普通に歩けていたのに息が切れるようになった、いつも上れていた駅の階段で途中から休まなければならなくなった、といった変化です。循環器疾患の中には前触れがほとんどないものもありますが、こうした小さな変化が一つのサインになることもあります。特に心筋梗塞などは命に関わることもあるため、大きな病気になってから治療するのではなく、その前に気づいてあげたいというのが私の思いです。「年齢のせいかな」「このくらいなら大丈夫だろう」と済ませず、少しでもいつもと違うと感じたら、気軽に相談してください。普段から自分の体の変化に目を向けることも、病気の早期発見につながると思います。

大きな病気になる前に、小さな変化を見逃さない

ちょっとした違和感でも相談してほしい、と感じていらっしゃるとか?

田中修副院長 田中内科医院5

そのとおりです。長く診ている患者さんが心疾患などを発症すると、「もっと早く見つけてあげられなかったかな」と思います。普段の診察や会話の中から兆候を察知して、大事に至る前に見つけ、必要なら大きな病院につなぐことができれば一番いい。だから私は、町のクリニックは「コンビニエンスストア」のような存在でいいと思っているんです。「こんなことを聞いていいのかな」と遠慮する必要はありません。友達に話すような感覚で、何でも相談してもらえたらうれしいですね。

病気を予防するため、日常生活で心がけてほしいことはありますか?

まずは体を動かすこと。そして塩分を取り過ぎないことですね。ただ、「塩分を控えて」と言うだけではわかりにくいので、私はよく「ラーメン、うどん、そばの汁は全部飲まないでください」とお話ししています(笑)。もちろん、暴飲暴食をしない、たばこを控えるといった基本的な生活習慣も大切です。循環器の病気には、一度発症すると大きな病院での治療が必要になるものも少なくありません。だからこそ、発症してから治療するだけでなく、その前の段階で予防していくことが大切だと考えています。

最後に地域の皆さんにメッセージをお願いします。

田中修副院長 田中内科医院6

循環器の医師としては、やはり、大きな病気になる前に何とかしたいという思いがあります。私はこれまで循環器を専門に診療し、心筋梗塞などで命を落とす方も目の前で見てきました。だからこそ、病気になってからではなく、その前にできることを大切にしたいと思っています。健康への意識がとても高い方がいる一方で、「自分は大丈夫」と思っている方も少なくありません。すごく高い意識を持つ必要はないと思います。ただ、少し体を動かす、食生活に気をつける、いつもと違うと感じたら相談する。そんな小さな意識を持ってもらえたらと思います。そして何か気になることがあったとき、「田中内科医院で聞いてみよう」と気軽に足を運んでもらえる。これからも、そんな地域のクリニックでありたいですね。