生活の質や命に深く関わる循環器疾患
早期発見が適切な治療の鍵に
中川内科
(名古屋市中区/栄駅)
最終更新日:2026/09/08
- 保険診療
胸が苦しい、痛い、違和感がある、あるいは動悸や息切れなど、胸周りに関連する症状に対して、「もしかして、心臓の病気では?」と心配に思う人も少なくないだろう。循環器疾患は年齢を重ねると起こりやすいというイメージが強いが、循環器内科を専門に診療する「中川内科」の中川順市院長によると「不整脈などは、若い方にも起こりやすい代表的な循環器疾患」だという。また、必ずしも心臓や血管そのものに原因があるとは限らず、ストレスや筋肉、骨格に由来するケースも珍しくなく、より良い治療につなげるためには適切で迅速な診断と治療の開始が求められる。放置すれば生活の質の低下や、命そのものにも関わる循環器疾患の早期発見、早期治療につなげるために気をつけておくべきことを中心に、中川院長に話を聞いた。
(取材日2026年7月28日)
目次
年齢にかかわらず発症する可能性がある循環器疾患。早めの受診、定期的な健康診査で早期発見につなげよう
- Q循環器疾患にはどのような病気があるのですか?
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A
▲循環器疾患について説明する中川院長
循環器疾患には、不整脈、狭心症、心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋症、先天性心疾患などが代表的なものとして挙げられます。一般の方にも身近な高血圧症も循環器内科が特に扱う重要な疾患の一つです。高血圧症、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病は、動脈硬化と深く関連し、循環器疾患のリスクとなるため、循環器内科ではこれらの疾患を意識しながら診療を行っています。当院では、糖尿病や脂質異常症が重症の場合、また高血圧症にホルモン分泌異常や睡眠時無呼吸症候群が関与している場合には、それぞれの領域を専門とするグループ内の他院と連携し、適切なコントロールを図ることで、将来的な循環器疾患の発症予防をめざしています。
- Qどのような場合に循環器内科を受診したら良いでしょうか?
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A
▲早期発見・早期治療につなげる検査環境
胸が苦しい、痛い、動悸がするといった症状がある、あるいは自覚症状がなくても、健康診断で心電図異常や血圧高値を指摘された場合には、循環器内科の受診をお勧めします。若い方でも、胸の違和感や動悸を感じたら、まずは受診を。不整脈は年齢に関係なく発症する循環器疾患で、若い方でも起こる可能性は十分ありますから。また、先天性心疾患のように、生まれつきの心臓の異常が、小さい頃には見つからず、成人してから健康診断での心電図検査や聴診で心雑音が発見されることで、初めて診断されることも少なくありません。特に問題がなければ安心ですし、早期発見にもつながりますから、気になることがあれば相談していただきたいですね。
- Q高血圧のように目立った症状がなくても治療は必要でしょうか?
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A
▲血圧管理は未来の健康を守る第一歩
人でも物でも、長年にわたり痛めつけられたらダメージが蓄積しますよね。高血圧の状態が10年、20年と続くと、血管や臓器は強い圧力にさらされ続け、挙句の果てに心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる重大な病気を発症する可能性が高まります。これを防ぐには、症状が現れる前の段階から血圧を適切にコントロールすることが重要です。高血圧症の治療は「今」を治すのではなく、「10年後、20年後の自分」を治療しているのだといえるでしょう。体質的に血圧が上がりやすい方もいますが、このような方はかつては早期に命を落とすこともありましたが、現在は適切な治療により平均寿命以上に元気に過ごすことが期待できるようになっています。
- Q高血圧の診断、治療について教えてください。
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A
▲症状や原因に応じた適切な治療が重要に
高血圧の原因には、塩分過多やストレスなど生活習慣の乱れのほか、ホルモン異常や睡眠時無呼吸症候群などが関係していることがあります。そのため診察では原因を適切に鑑別するため、まず血液検査と尿検査を行い、いびきの有無や体型、睡眠状況などを併せて確認します。高血圧のタイプが鑑別できたら、本格的な治療をスタート。投薬と、必要に応じて生活指導などを行います。最近は、単に血圧を下げるためのものだけでなく、将来の心不全の発症リスクの抑制につながる作用を併せ持つ血圧治療薬が登場しています。治療薬の特性を踏まえ、患者さんの状態に合わせて選択することで、より効果的な治療をめざします。
- Q特定健診や後期高齢者医療健康診査について教えてください。
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A
▲定期的な健診は健康状態を見直すきっかけになると話す
40〜74歳を対象とする特定健診は「メタボ健診」とも呼ばれる、生活習慣病の発見に特化した健康診査です。生活習慣病と循環器疾患は密接な関係にあり、定期的に健診を受ける習慣のない人にとって、自分の体を見直すきっかけとして活用できると思います。医師の判断で心電図や眼底検査を追加することも可能で、血圧が高い場合は眼底検査、不整脈が疑われる場合は心電図を追加することで、循環器疾患のリスクを見つけやすくなります。75歳以上が対象の後期高齢者医療健康診査は、普段あまり病院にかかっていない元気なお年寄りの方には特に有用でしょう。診査をきっかけに思わぬ病気が見つかり、適切な治療が始まることもあり得ますからね。

