健康面だけでなく生活もサポート
患者の生きる力を支える訪問診療
仁愛クリニック
(唐津市/唐津駅)
最終更新日:2026/10/06
- 保険診療
「患者の1秒を大切にする」という信念のもと、幅広い外来診療に加え、在宅診療にも力を注いでいる「仁愛クリニック」の板垣奈々院長。「通院手段がないために医療から遠ざかる人を一人でも減らしたい」、そして「経済的な理由で訪問診療を躊躇している」「自宅を見られることに不安を感じている」といった人には、自ら改造した移動診療車を利用して診療を行っているというバイタリティーあふれる医師。専門である腎臓内科領域を強みに、誰ひとり取りこぼすことのないよう、「必要な人に必要な医療を届けたい」と個性あふれる心強い仲間たちと日々奮闘する。そんな笑顔が魅力的な板垣院長に、同院で受けられる訪問診療、そして在宅医療を希望する患者やその家族に伝えたいことを聞いた。
(取材日2026年9月15日)
目次
通院手段がないために医療から遠ざかることのないよう、必要な人に必要な医療を届けるための訪問診療
- Q訪問診療とはどのような人のための診療なのでしょうか。
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A
▲「一緒に悩み、一緒に頑張る医療」を大切にしている
訪問診療は通院が困難であったり、入院の適用がないなど、体調管理が必要だけど通院が難しい方に対して行う診療になります。例えば、外来に来られる患者さんの中には、ご家族が遠方に住んでいるため、数ヵ月に1度のペースでしか通院に付き添ってもらうことができない独居の方もいます。その場合、ご家族が来られるまでの間はお一人で住んでいらっしゃるので、お薬の管理や日々の食事などその間どのように過ごされているのかは見えません。夏は特に熱中症の心配もあります。私たちは単に訪問して診療をするのではなく、定期的に訪問することで患者さんの健康だけでなく生活も支えていく。それが訪問診療の大事な役割だと考えています。
- Q先生が実施されている訪問診療の特徴についてお聞かせください。
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A
▲日中の迅速な対応で夜間の急変を防ぐことに努めている
大切にしているのは、一人暮らしの方や施設で暮らす方の元気を維持する「生きるための訪問診療」。独居の方は、ご家族が会いに来られる日を楽しみにしていらっしゃるんですね。やっとご家族と会える時は、通院ではなく、ご家族と小旅行や食事に行ったりする時間に使っていただけるよう日頃の生活も支えること、同居されている場合はご家族のご負担が軽減できるよう努めています。施設に入居されているケースでは、その方だけではなく、施設内で健康管理など困っていることはないかなど、スタッフの方と情報を共有し、施設全体において安全安心に運営できるよう皆さんを支えることに注力しています。そのために多職種連携もしっかり行います。
- Qよりよい医療を提供するために工夫されていることはありますか?
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A
▲移動診療車内で外来として診療を受けることも可能
腎臓内科での経験値を生かした心不全の管理には自信がありますので、在宅でも入院に近い水準の治療、人工透析のサポートも可能です。また、経済的な理由で訪問診療を躊躇している方、ご自宅を見られることに抵抗がある方など、ご事情のある方には自分の車を改造した移動診療車でご自宅前まで伺い車内で診療することも。あと、訪問診療を受けるには介護保険の申請が必須なのですが、開始できるまでに1~2ヵ月かかるので、その間医療を受けられないということがないよう、移動診療車を活用することもあります。移動診療車の中での診療であれば保健所に申請し外来診療となりますので、介護制度を待たずして医療を届けられる工夫もしています。
- Qスタッフさんの魅力や連携についても教えてください。
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A
▲信頼のチームで支える、24時間体制での在宅医療
当院のスタッフは本当に個性豊か。私がバスの運転手とするならば、世界各国の人を乗せて走らせているようなイメージを持っていただけるとわかりやすいと思います(笑)。似たもの同士が集まったクリニックではなく、まったく違う個性が集結。得意なことを寄せ集めた集合体なので、誰一人欠けることができない最強のチームです。ベテランも新人もいますが、「患者さんのために」というめざすところは同じですので、いろんな個性を引っ張っていくのは楽しいです。また、当院は24時間対応体制をほぼ自院のスタッフで支えていますので、日中のうちに感冒症状なども見落とさず素早く対応することを徹底し、夜間急変を防ぐことに努めています。
- Qまた、終末期の患者さんやご家族に対する想いはありますか。
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A
▲「命の1秒を大切に」患者と向き合う
患者さんご自身の生命力とご家族が望む命の長さは別なんですね。大事な家族の命ですから、どうしてもご家族は延命を希望されることが多いです。例えば90代の方に胃ろうなど高度医療を施して少しでも長く生きてほしいと望むのがご家族。一方、ご本人が願うのは、延命治療よりも、自分が旅立った後の家族の幸せなんです。自分がいなくなっても明るく元気に過ごしてほしいと。ですので、どのような最後を希望されるか、元気なうちから何げない会話をしながら確認されておくことが大事だと日々実感しています。近年、在宅医療のニーズが高まっていますが、状況は人それぞれ。私はあくまでも選択肢の一つとして捉えていただけたらと考えています。

